ブログトップ

センセのガッコ奈良

sensenogak.exblog.jp

いい教育がしたい!とがんばる奈良の先生のために

連載 みんなでつくろう「私たちの学校」 第四回 最終回

連載④最終回 学校という〈子ども達のふるさと〉を創る

土曜の夜にもかかわらず、「ホタルを観る会」に集まった700名を超える親子や地域の方がたであふれる体育館の様子を、私たちは感慨深げに見つめていた。

くやしい思いを味わった不祥事での保護者会のことを思い出しながら。

失われつつある地域の生物環境を、人工の池や林をつくることにより回帰させようとするビオトープ(生き物のすみか)づくりのとりくみは、各地で広がりつつある。

ニュータウンの真ん中にあり、校区には水田も川もないS小で、私たちは8年前から、子どもたちと一緒に池を掘り、ガマやミゾソバ、ヒガンバナなど少しずつ植物を植え、クロメダカなど生物を放して、学校ビオトープを広げてきた。

そこにたたずんでいるとなぜかホッとする不思議な場所。

休み時間ともなると、子どもたちが集い、遊び、憩う場となっている。

そこに寄り集まってきたのは、昆虫や鳥ばかりではなかった。

アヤメ、ジュンサイ、ヒシ、ハス、サギソウなど珍しい植物を提供してくださった地域の山野草愛好会の方、カブトムシの幼虫を提供してくださった保護者など、地域の方々が学校のとりくみに共鳴してたくさん集まってきてくださった。

そんな方たちに、私が「今度はホタルを飛ばしたい」と協力を申し出たときには、さすがにその無謀さに腕組みをされてしまった。

しかし、笠置蛍の生息を守る会の方に全面的な協力を賜り、ホタル用の川の工事費を市から獲得して、夢の実現のためにみんなが力をあわせた結果、ついに朱雀の空にホタルは飛んだ。

最初の年は5匹だったが、昨年は40匹ほど確認している。

今では、S小でのホタル狩りは地域の夏の風物詩となった。

学校は、子どもが育つ地域づくりの拠点だ。

その地域づくりのコーディネイターとして、保護者や地域住民と共に、子どもたちの成長のための教育課程をつくりあげていく力は、今、教職員に求められる新しい専門性なのではないか。

「ホタルを観る会」では、ビオトープの写真をスクリーンに映し、その様子や歴史などを紹介した。

その最後に、私たちは参加者のみなさんに呼びかけた。

「ぬくもりと子らが持ち生くふるさとの原風景をともに描かむ」

a0098514_1340761.jpg
ほたるを観る会
[PR]
by sensenogakko | 2007-06-17 13:40 | 教育実践